廃材の処理

ガス化におけるさまざまな工程に入る前に、まず初めに木材チップを乾燥させます。この工程で重要なのは、ダブルファイヤー型ガス化炉です。継続してプロセスを確認することで、品質をコントロール、維持することができます。このプロセスは木質系バイオマスガスの精製で完了し、それからコジェネレーションのプラントで利用されます。

ガス化のプロセス
ガス化のプロセス
工程サイクルのシステムフロー
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GTS Syngas - Gasification power plants

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乾燥処理

木材チップの乾燥

木材チップまたは粉砕された廃材チップは、通常コンベア装置の上で含水率が約10%になるまで乾燥させられます。森林で伐採されたばかりの木材など、特に湿気を含む原料の場合は、チップを保管する屋内倉庫で、送風を行いながら前処理として乾燥させることをお勧めします。倉庫での送風は、木材チップの温度が上昇し品質が低下するのを防ぐためにも必要です。廃材を使用する際に送風が必要ないのは、その含水率が通常約20%から30%であり、倉庫での保管に適している場合です。廃材に湿気が含まれているのは、その大部分が解体工事中または粉砕中(細かい粉状)に水分を吸収する建設廃材によるものです。または屋外で木材を保存する場合も水分量は増えます。


発電

木質エネルギーの熱化学的変換のプロセス


乾燥室(20 – 150 °C):

乾燥室において、木材チップは燃料としての含水率が10‐15%から0%になるまで乾燥させられます。蒸発した水分は工程内部に留まり、木材チップにはいかなる化学変性も起こりません。ただし木材チップの内部温度の上昇により、微小な亀裂が入ったり、それに似た表面上の変化が現れることがあります。


熱分解室(150 – 500 °C):

熱分解室では、無酸素状態で熱により高分子(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)が熱分解されます。一時的に温度を200°Cから300°C にし、高分子の構造を完全に破壊します。こうして揮発性のガス (CO2、H2 やCH4など)や有機ガスが発生します。この蒸気は炭化水素、つまりタールや芳香族で構成されており、室温や室圧で濃縮され熱分解油になります。400°C から500 °Cの間で熱分解の大部分は完了します。この温度でほぼ80%の原料が、ガスまたは蒸気に転換されます。残留物としては炭素と焼却灰からなるコークスが残ります。


酸化処理室 (500 – 1300 °C):

ガス化と熱分解に必要な熱エネルギーは、熱分解で発生したバイオマスを一部燃焼して得られます。この一部燃焼は、ガス化(空気)が行われるのと同じ場所、つまりガス炉の中央部または後方でなされます。高温場の温度を均一に保つことはガスの品質管理にとても重要です。というのは、長鎖炭化水素(タール)の熱による接触分解は、これらの条件でのみ反応が起こるからです。


転換室(800 – 1100 °C):

ガス燃料の構成要素の大部分はこの転換室で生じます。水蒸気と二酸化炭素は炭素を通じ、水素と一酸化炭素に転換されます。この工程においては特に水性ガスが、ブードア反応と不均一系反応を起こします。この他にも、メタン生成の不均一反応や水性ガスの均一反応といった一連の反応が起こります。これらはバランス反応で、圧力や温度により影響を受けます。転換室においては十分に熱を通すことが必要です。というのも約900 °C の温度により、基礎的な反応のバランスが希望する方向へほぼ完全に向かうからです。


ガス化炉

中心的な要素としてのガス化炉

ガス化炉
ガス化炉
ガス化炉の図
ガス化炉の図

ダブルファイヤー型ガス化炉は、基本的に直流型ガス化炉のようになっています。しかしながら、酸化室の後方に対応するようガス化炉用火格子が設置されています。この方法によって木材チップの燃焼効率が向上し、焼却灰の炭素の含有量が5%以下になるので、安全に廃棄ができます。またこの方法により、最適の範囲内で転換室における温度を保つこともできます。ガス化炉には工程が完了するまで常に燃料などが充満しています。下部には焼却灰、上部は木炭、そして最上部には木材チップがあります。木材チップはガス化炉の各々の工程へと移動していきます。ガス化炉は断続的に供給を行う固定床式炉のように建設されています。ダブルファイヤー型ガス化炉の原理にならい、二つの酸化室でガスが生成されます。ガス化炉内部の工程としては、初めに木材チップの熱分解が行われ、続いて第一酸化室へと移っていきます。その後燃焼ガスは無酸素状態の転換室へ移動し、それから第二酸化室へと移ります。このプロセスを通し、ガス化炉に通された空気中の一酸化炭素、水素、窒素から主に構成されている炭素は全て発生炉ガス、つまり木質バイオマスガスへと転換され、後にコジェネレーション設備で電気エネルギーの生産に利用されます。


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木質系ガスの精製

木質系ガスの精製

熱化学的ガス化により生成された未処理ガスは、コジェネレーション設備で利用するための必要な純度と温度の規格をまだ満たしていません。三段階からなるガスの精製設備は、次の単位から成り立っています:

  • 未処理のガスの冷却
  • フィルター
  • 精製ガス冷却(スクラバー)

未処理ガスと精製ガスを燃焼するバーナー。
未処理ガスと精製ガスを燃焼するバーナー。

未処理ガスと精製ガスを燃焼するバーナー。外部の燃焼器の炎は青色です。未処理ガスの中央燃焼器の炎の色は黄色です。


未処理ガスの冷却
未処理ガスの冷却
フィルター
フィルター

最適化されたIIIシリーズのガス化炉の形状により、粒子を分離するサイクロンを使う必要はありません。この方法により、除去する必要のある灰がサイクロンに集積されることもありません。ガスの精製は全体的に凝縮されることなく行なわれ、除去されるべき唯一の物質はフィルターの粉塵です。ここでガス精製の各工程について説明します。

ガス化炉で生成される未処理ガスの温度は約650 °Cです。冷却は約170°Cでシェルアンドチューブタイプ熱交換器を通じて行われます。最大の課題は熱交換器内部での不必要な凝集を防ぐことです。

未処理ガスに含まれる粉塵は、煤塵の除去にも使われるバグフィルターを通じて分離されます。酸化した液滴の凝集と炭化水素の構成物は、160°C 以上の熱で凝縮され、目詰まりの原因となります。このため特別なろ布での前処理が行われます。いわゆるプレコーティングのため、フィルターの下に再循環システムと結合した最適の割合を調整するステーションが設置されます。プレコーティングの媒体としては、石灰やソルバライト(石灰と活性炭の混合物)が使われます。洗浄は異なる圧力をかけて行われます。


精製ガスの冷却(スクラバー)

スクラバー
スクラバー

最後に濾過された未処理ガスの温度をモーターに適したものにする必要があります。コジェネレーション設備のガスモーターの最適温度は40 °Cです。冷却はスクラバーの冷却装置を通じて行われます。初期設定の温度は約140 °Cです。水またはRME (菜種油メチルエステル)による冷却を選択することができます。

蒸気による冷却の長所は濃縮した成分、つまりタールと水を効率的に分離できることです。これらはその後ガス化炉内部で再循環に回されます。このようにして濃縮物を廃棄しないですみます。再循環に回された濃縮物は、ガス化炉内部で再びガス化され、ガスの品質に良い影響を与える酸化室で熱にさらされます。燃料の水分の保持は、閉鎖型再循環の機能に不可欠です。というのも、濃縮物の量がそのレベルを超える場合、それは非常に上昇しすぎているからです。



Strom und Wärme aus Holz

木質系バイオマスガスによる熱電供給

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